成長するためのスタイルを選択

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みなさん、こんにちは。

11月21日〜24日にかけてJAPAN CUP 2019が開催されました。

結果は4チーム中4位に終わってしまったものも世界選手権に向けて
期待を持てる試合内容だったと思います。

JAPAN CUPのLIVE配信の映像で、試合前に選手のコメントの映像も入っており、
気になるコメントがありました。

それは、

「ウルリック監督は褒めて選手を育てるスタイルなので、その辺りが日本人の監督と大きな違い」
と言っていた田邊 夕貴選手。

「自由にさせてもらっている部分が多いので、色々とチャレンジできるようになった」
と言っていた勝連 智恵選手。

この2つのコメントです。

これは、僕もデンマークに来て感じていたことで日本と海外の指導の違いが出ているのかと
思います。

今回は、日本と海外の選手を育てるスタイルの違いについて書いていきたいと思います。

上にも書かせてもらったように、海外の監督・コーチは褒めて伸ばすスタイルが多く、
日本人の監督は怒ったり・叱って伸ばすスタイルの人が多いのではないでしょうか。

これはどの競技にも言えることなのではないかと思います。

どちらのスタイルにも良し悪しはあると思います。

では、少し詳しく見ていきましょう。

まずは、海外の褒めて伸ばすというスタイルについて。

褒め方にも色々とあると思います。
結果に対して褒めたり、その努力の過程について褒めたりなど。

海外の褒めて伸ばすスタイルというのは、結果を褒めるというよりも
その過程においての努力や改善を褒めることだと思います。

具体的にできた行動・プレーを指摘し褒めることで選手を成長させていると思います。

そして、良いプレーを指摘し褒めることで、褒められた本人も嬉しいですし、他の子も
何が良いプレーなのかを目で確認することができます。

そうすることで、選手一人一人の個性・長所を伸ばすと同時に、
積極的にチャレンジをさせるようになっている気がします。

そのため、選手たちはミスに恐れることなく、伸び伸びとプレーができ、その競技を
楽しめることができるのです。

結果を褒めることも大切ですが、結果を褒めて選手を伸ばそうとすると、
褒められたときは気分は良くなりますが、その反面失敗を恐れる気持ちが生まれます。

チャレンジする気持ちが生まれにくくなると思います。

しかし、褒めることにもデメリットはあります。

褒めることはやりすぎたらどこか嘘っぽさが出ます。
また、慢心したり、勝つことや上手くなることよりも褒められるためにプレーをしたり、
ナメるようになる可能性も生まれます。

なので、本当に良かったから『良いことを指摘し褒める(認める)』方法が
良い指導なのではないでしょうか。

そのほうが嘘っぽさもなく、信頼関係も築けると思います。

次に、日本の怒ったり・叱って伸ばすスタイルについて。

このスタイルには怒ると叱るという2つがあると思います。

『怒る』というのは、指導者の言うことを聞かない、思うように動かないなど
そのような時に感情的にイライラし、「怒鳴る」ような感じですかね。

練習の緊張感を持たせたり、言うことを聞かせることはできますが
選手は萎縮してしまいます。

また、ダメなプレーをした時に怒られてしまうと、ダメなプレーは目で確認できても
良いプレーをするためにどうすれば良いかということは目にできません。

それが選手の成長につながるのでしょうか。

そして、怒鳴るということがエスカレートしていくと危険が増えていきます。

練習が嫌いな選手が増えてきたり、「体罰」にもつながる可能性もあります。

それに比べ、『叱る』というのは感情的ではなく、選手のために間違いを指摘する
ということだと思います。

危険な行為や練習に対する態度が悪いという部分に関しては「叱る」ことが大切だと思います。

つまり『教育』という部分で叱って伸ばすスタイルは大切だと思います。
そのようにうまく「叱る」ということを使うと、練習に必要な緊張感を生み出したり
選手との信頼関係も築けます。

ミスに対しては、何がいけなかったのかを指摘(叱る)して、改善させることが
選手の成長につながると思います。

そうすることで萎縮せず、ミスを恐れずチャレンジできます。
チャレンジをしなくては、選手の成長は望めないと思います。

 

ここまで紹介してきた2つのスタイルを間違って使ってしまうと、
自分が思うようなチームや勝てるチームは作れるかもしれませんが、
選手の成長を考えた時にいまひとつとなってしまいます。

強いチームを作ることも大切ですが、2つのスタイルの良い部分を
うまく使い選手を伸ばしていくことが大切なのではないでしょうか。

今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。

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