練習時間の長い、短いで強さは変わるのか

練習時間の長い、短いで強さは変わるのか

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今回は、『練習時間の長い、短いで強さは変わるのか』ということについて書いていこうと思います。

結論から言うと、個人的には、基本的に練習時間と強さは比例しないと思います。

海外は、日本に比べて練習時間が短いと聞いたことがあると思います。

日本では、平均3時間〜4時間くらいだと思います。
海外では、平均1時間半〜2時間くらいです。

それでも日本よりも強い競技はたくさんあると思います。

そこで、なぜ海外は練習時間が短いのでしょうか。

その理由として、大きく分けて4つあると考えられます。

1つ目として、「そもそも強度の高いことは長い時間できない」ということです。

デンマークでの練習で一番最初に驚いたことは、アップのサッカーやホッケーがとにかくガチでみんなが上手いと言うことです。

当たりも強く、日本でやっていたアップのサッカーとは桁違いなくらいの強度を感じました。

メイン練習になるにつれ当然強度は高くなります。

どんな練習でも1回1回、1プレー1プレーのボディコンタクトが強いので1時間半〜2時間の練習で結構ヘトヘトになります。

2つ目は、「休養こそ最高の練習」ということです。

朝練もして、居残り練習もしてなど努力をする姿は素晴らしいですが、疲れの残った状態でトレーニングをするとパフォーマンスが上がらずに、質が上がらないだけでなく怪我のリスクが高まります。

『休む』ということは悪いことではなく、怪我から守り、体を成長させるために必要な時間であるということです。

3つ目は、「もっとやりたいという状態で練習に来てもらう」ということです。

これは、心・技・体の『心』の部分になりますが、練習時間が短いと
「もっとやりたい!」という気持ちが湧くと思います。

そういう気持ちで練習に来てもらうことで、選手のモチベーションも高まり、自然と良い雰囲気で練習ができると思います。

また、その気持ちを持つことで、その競技を好きでい続けられ、長い間携わってもらえると思います。

4つ目は、「スポーツをする目的は何か」ということです。

過度なトレーニングをして成果を上げるのが絶対ではないという考えがあると思います。
「プロになって成功するのが、人生の全てではない」といったように。

普段からその競技漬けになるのではなく、同じように友達と遊んだり、家族と過ごす時間が大切という考えがあると思います。

オン(競技中)とオフ(プライベート)の切り替えがとても上手です。

このように「練習時間が短い」、つまり「量より質」という考えが海外はあるように感じます。

日本でも、「量より質」という言葉はよく聞くかと思います。

しかし、なぜ練習時間が長いのでしょうか。

日本の練習が長い理由として、『何かをできるようになるためには体で覚える』という考えがあるからだと思います。

練習が長いことで、多くの技術的、戦術的な要素を習得することができたり、才能の有無を関係なしに、全員がある程度のレベルにはなれます。

日本は全員をある程度のレベルにするシステムは他の国よりも優れているかもしれません。

日本では「耐えること」が立派であるという考えがあります。
つまり、指導者の指示に「素直に従う」ことを良しとする特性があると思います。

これは、良い方向に影響をもたらす競技とそうでない競技があると思います。

正確に再現できるかで勝負が決まるような競技に関しては、
良い方向に影響をもたらす気がします。

しかし、もっと効率を良くしたり、頭で理解するということは
そのような反復練習では身につきにくいと思います。

つまり、『考える』ということが少し欠けてしまうと思います。

練習時間が短ければ、最も重要なのは何か考えるが、時間に限界がなければ、大事そうなものを満足いくまでやるというやり方になると思います。

また、練習時間が長い理由として、指導者の成功体験から影響を受けていると思います。

つまり、指導者がどんな成功体験を持っているかで、練習時間の長さは影響を受けると思います。

体で覚えて強くなった人は、体で学ばせる傾向があると思います。

しかし、ただ単に練習時間を短くすれば良いという問題ではありません。

今まで練習時間が3時間のチームが急に練習時間を1時間半〜2時間にしたら選手の戸惑いが起きてしまうからです。

「他のチームはもっと練習しているかもしれない」「これで大丈夫なのだろうか」といったような。

練習時間を短くしても、質が下がってしまっては意味がありません。

短い時間の中で、選手に何を求めるのか、どういった1時間半〜2時間の練習にするのか選手とスタッフの意思疎通があるからこそ質が良くなり、チーム力向上につながるのだと思います。

 

今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。

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