ベンフィカ男子チームの練習に参加した話
- 2021.02.12
- GK【ゴールキーパー】

スポンサーリンク
Bom dia !網谷涼子です。
今回はタイトルにもある通り、ベンフィカ男子チームの練習に参加させてもらった話について書きます。
当初の予定では、毎週水曜に行っているGKトレーニングを男子の練習中に端っこでさせてもらう予定でした。
しかし、当日相方のGK(アウディリア)は学校の授業があるため参加できず、一人で乗り込むことに。
男子の監督さんは今回の世界選手権でハンガリー代表を見ていた方で、以前隅っこでGKトレーニングをしていた時に、すごくピリピリした雰囲気で練習を進めていたのを見たので、正直緊張していました。
でも、今日はどんな練習をするのかなとすごい興味がありました。
体育館でストレッチをしながら待っていると、ぞろぞろを選手たちが登場。
そこで男子のGKの一人が前日の練習で足を捻って練習できないことを知る。そして、何故か3番手の若手選手もいない。代わりにジュニアから一人GKが参加するとのこと。
というわけでGKはスペイン人(2mを超えている)とジュニアのGK(ガンダムみたいな)、そして私の3人。
選手と監督に挨拶をした後に、どうやって練習を始めるのかな〜私は別でアップなのかな?と思っていたら
「さあ!涼子!みんなと一緒にやるんだ!!!」と言われ、男子の練習に普通にウォーミングアップから全て一緒に参加させてもらうことに!(え?今日はそういう感じ?!焦)
初めはかなり緊張しましたが皆さん快く受け入れてくれて練習にすっと入ることができました。感謝です。
2m級の選手たちの間に挟まれてランニング・アップゲームをしたところで、まさかのジュニアのGKがまぶたの上を切るアクシデント。
その後、シュート練習に。
流石に男子のシュートを受けるのは危ないからシュート練習は入れないんだろうなとふと考えていたら、「いくんだ、涼子!」とGKコーチに背中を押され男子のシュートを受けることに!
なんとラッキーなのか。どうしていつもいろんなことが積み重なってミラクルが起きるのか。そもそも危なくないのかな・・・。
「よおーーーし、行っけー自分!」と言い聞かせてゴール前へ。
ポジションシュートでは思ったより皆さん手加減をしなかったので、圧倒的な高さから、速くて、テクニカルなシュートたくさん受けさせてもらいました!
その後、ワン速攻でスロー出しもさせてもらいました。3号球をぶん投げる網谷!
ウォーミングアップ後は6:6
世界選手権後だったので、監督は戦術確認と選手それぞれに細かなアドバイスを送っていました。
特にフローターには攻めるときの体の向き、パスの選択肢を必ず2〜3持ってプレーすることなどを話していました。どこを狙って攻めるのかも的確でした。
監督は一度に見えていることが多いなとも思いました。そしてまだまだキレキレなプレーができることにもびっくりしました。
練習は基本的に英語とスペイン語と少しポルトガル語。というのも今年のベンフィカ男子は4人しかポルトガル人がいません。ベンフィカにとってはこんなインターナショナルなシーズンは初めてだそう。フランス、ドイツ、カーボベルデ、ブラジル、セルビア、スロベニア。いろんな国の選手がこうして一つのチームでプレーし、同じ目的を持ってプレーしていることって日本人の私からすると普通ではないし、監督がそれを一気に束ねているのも彼らからすると普通のことかもしれませんが、相当な指導力に加えて統率力がないと無理な話で。
また、6:6で確認したことがゲームでできなかったり、選手たちがプレーが合わなくて言い合いが始まったりすると、ゲーム中だろうが関係なく、監督が選手たちにプッシュアップをさせていました。
「お茶がいるのか?ん?」と圧のかかった言葉もかけることも。
けどプッシュアップばかりではありませんでしたよ、もちろん。
「今なんでこれを選択したんだ?」と状況説明を求める場面もあって、練習にキレを感じました。
監督が考えるハンドボールを、選手達が頭をフル回転させて、体現しようとしているのが練習の質を引き上げているなと感じました。
終始いろんなことに圧倒されつつも、GKコーチ(アンドレー)が私にたくさんアドバイスをくれました。(そう、私は今日GKトレーニングをしにここにきたんだ)
「涼子。みんな2m近いし、超えてるやつももちろんいる。小さい涼子はどうしたらいいのか?」と。
もらったアドバイスはこちら↓
1、腕をよく観察
2、ロングシュートはファーストポストをとにかく守る
3、サイドシュートはよく見る。前に詰めすぎない。出ても一歩。たくさんジャンプするからとにかく足を使ってついていく+セーブ
4、ポスト&ライン際のシュートに関してはパスが出るときに1歩、キャッチのタイミングで1~2歩前へ(位置的には4mの点線くらいの高さ)+ボールにアタックするようにセーブ
至ってシンプルですよね。ただ、パス回しとか、選手のテクニックに翻弄されてそうもいきませんでした。
男子のプレイヤーは一歩のストライドが大きいし、動きが速い。ジャンプとボールの保持位置がとにかく高い。
重心がぐらぐらしてしまい、特に4つ目のアドバイスに関しては、中央エリアでのライン際のシュートについてのアドバイスでしたが、前に1歩・2歩詰めることでさえ難しかった。前に詰める時間が全然ない。
ただプレーしていて思ったのは、シンプルをどこまで極めるかというところに答えがあるような気がしました。
これを普段の練習に持ち帰ってどんどん練習したいと思います。練習することがたくさんあります。
練習は2時間で完結。選手はその後ウエイト場でトレーニングをしていました。
練習後は「今日は来てくれてありがとうな!」と監督と選手たちに逆に感謝されました。
いい練習ができたな〜、いいものを見たなあ〜としみじみ。
2時間の練習が終わった後にもう少しやりたかったなとか、もっとこれができたなという思いでいっぱいでした。(男子のシュートを止めるのはもちろん難しいけど)
というわけで今回GKトレーニングは男子の練習に混ざって強烈なシュートをたくさん受けることができました。
次回のキーパートレーニングも楽しみです!
では。Até já
スポンサーリンク
-
前の記事
副業コーチの考え方について 2021.02.07
-
次の記事
遊びとトレーニングの境目 2021.02.14