量より質,質より量
- 2019.10.18
- PLASSPER
スポンサーリンク
みなさんこんにちは.SHUN(@plassper)です.
台風19号の被害に際し,心よりお見舞い申し上げます.一日も早い復旧をお祈りしています.
さて,最近「質をあげる,精度をあげる」という動画を見ました.スポーツ指導の現場やらなんやらでは量より質,質の高い練習だ!,質を高めるためには圧倒的な量をこなさなければならんなんてことも言われます.
僕は質ってそんな幅広く言わないでくれよ,と日ごろから思っていたので,少し考えてみました.
ということで,まずは質の定義からです.
1 そのものの良否・粗密・傾向などを決めることになる性質。実際の内容。「量より質」「質が落ちる」
2 生まれながらに持っている性格や才能。素質。資質。「天賦の質に恵まれる」「蒲柳 (ほりゅう) の質」
3 論理学で、判断が肯定判断か否定判断かということ。
4 物の本体。根本。本質。
「結合せるを―とし、流動するを気とす」〈暦象新書・中〉
5 飾りけのないこと。素朴なこと。
「古今集の歌よりは―なり」〈国歌八論・歌源〉
出典:デジタル大辞泉
ここで話題になるのはおそらく1「そのものの良否・粗密・傾向などを決めることになる性質。実際の内容。」
では,「そのものの良否・粗密・傾向など」の中身は?
「そのものの良否・粗密・傾向など」,状況や動きによってそのものが同じスポーツ内でも変わりますよという風に考えています.
そのもの,○○の質を高める!にはスポーツ名ではなく状況や動きが入ります.
特にオープンスキルが要求されるスポーツでは様々な質が要求されますね.
このことは練習でも同じことが言えそうです.練習の目的によって求められる質が違いますし.
早くするのか,速くやるのか,機敏にやるのか,小さくやるのか,大きく動くのか,動き続けるのか,緩急をつけるのか,持ち方は?
いち早くやることが目的であればタイミングが早ければ早いほど質が高いし,
スピードがあることが目的なら,速ければ早いほど質が高いし,
距離が大事なら,適切な距離にピタッと止まれるほど質が高いです.
ですが,実際スポーツ動作は様々な要因が絡み合っているので,時には要素を分解して,時には複合的にそれぞれトレーニングする必要があると思います.
一度まとめると,
あるスポーツの,Aの動き(状況)に必要な要素(早い,速い,出力の大小,手順とか)について,目的に沿った行動.
→そのものの良否・粗密・傾向などを決めることになる性質。
そして,その要素を鍛えるトレーニングをして,それからA自体を習熟させていきましょう.Aは最終形態なのでたくさんの質が混在しています.
といった感じでしょうか.
ここまで質が何なのかについて書いてきました.では,質を高めるにはどうしようか?という話です.
・できた時,できてる人の再現をする「なんで良くできて,なんで良くできなかったか,正確じゃなかったか考えろ」
・成功と失敗のサンプルを増やす「繰り返しやってみろ」
の2つがなかなか大事なんじゃないかと.
質を高めるためにはどんな状態,どんな動きが質の良いモノなのか知らなければなりません.
日本には古来から「守破離」という考え方があるのでそちらも参考にしてみてください.
また,トレーニングにも原理・原則があるのでプログラムを組む際は原理原則に則っていきましょう.
ローマは一日にして成らず.
今回も読んでいただきありがとうございました.
スポンサーリンク
-
前の記事
人生のための学校 2019.10.14
-
次の記事
知ることで変わること 2019.10.21