柔道にとっての日本語とそれ以外の言語
- 2019.08.13
- PLASSPER

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世の中には様々な競技があるが,発祥の地の言語に由来する単語を専門用語として使っていることが多い.
フェンシングでフランス語が,
フットボールでスペイン語由来の言葉が,などなど
柔道も例によって日本語が多く使われている.
一本とか技ありとか有効とかね.
有効は現在国際ルールから外れてますが...
それぞれの言語にはそれぞれの文化が反映される.
柔道は「道」がつくこともあり日本的な考え方が色濃く反映された競技である.
日本の文化が色濃く反映された競技で日本語を専門用語として使う.
これって実は日本以外の国にとっては競技のハードルがグッと上がるんじゃ?
でも柔道は世界各国に広まっているしなあ...
とまあこんな感じで,日本人で柔道をしてきた僕と,ヨーロッパで現地の言葉を使って柔道をしている僕という2面があると感じる違和感があるわけですよ.
今回はその辺を考えていこうかなと.
例えば技の名前.
背負投,内股,大外刈,巴投,隅返,袖釣込腰,出足払,横四方固...
日本語を読むことができれば,何となくどんな技か想像することができるし,技の名前には技の理合い(どうやって掛けるか的な)が詰まっていたりする.
柔道の場合は掛け方に多少のアレンジはあれど,この技たちをほぼそのまま使っている.
つまり,これらをアルファベットで表記すると,
Seoi-nage, Uchi-mata, Osoto-gari, Tomoe-nage, Sumi-gaeshi, Sode-tsurikomi-goshi, Deashi-barai, Yokoshihou-gatame.
もう謎です.
だから外国の選手は袖釣込腰のことをソデ!って呼んじゃうし,隅返はスミ!,返し技のことはガエシ!になってしまう.
「かえし」と「がえし」の違いなんて漢字が分からないと説明がとんでもなく難しいし...
だからなんやねん!と思うかもしれないけど技や戦術を理解するには言われていることやその言葉の理解が必須なはず.特に育成年代においては.
それをこういった技の名前に加えて崩し(Kuzushi)や作り(Tsukuri)なんて用語も日本語を使いながら広まっているもんだから,
本来伝えなければならない「崩し」や「技の理合い」が日本語を介していることによってかえって分かりにくくなっている状態な気がしている.
次に練習方法
柔道には基本的に打込,投込といった反復練習,乱取と呼ばれる試合形式の練習がある.
それらもまた,Uchikomi, Nagekomi, Randori なのである.
両方を経験した僕の個人的見解では,
打込,投込:技を練る,確認する
Uchikomi, Nagekomi:息をあげる(ファンクショナルトレーニングに近い?),速く動く
乱取:技を試す
Randori:fight,戦い
技を練るって考え方がもう難しいという批判はさておき,同じ名称の練習をしているのに違うことをしているように僕には見えるわけです.
日本人には戦いの要素が足りないし,ヨーロッパの練習は組み立てていく時間が足りないと感じている.
特定の単語を世界中で使うことは広まることにとっては良い役割を果たしているのかもしれないけど,ちゃんと理解するには現地の言葉に翻訳する必要があると思う.
柔道の技や練習方法,持っている概念が世界各地の言語に落とし込まれていった時,柔道はもっと広がり,進化を遂げていくはずだ.
柔道の話ばかりになりましたがこのくらいで.
今回も読んでいただきありがとうございました.
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