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今年度も早くも半分終わってしまいました。近藤です。令和8年度は石川モデルを大きく前進させる年度になります。
ですがあまりぐんぐん進んでいません。
各所でいろんなやり取りやミーティングをしたり、いろんなやり取りをしているのを聞いたりしているわけですが、こんな意見。
「なんかやるのは分かった。長期育成指針も読んだ。ところで、パスウェイってなんや?」
というわけで、今回はそもそもなんのためにこれやっているんやというのを簡単にまとめてみます。
石川モデルを始めた理由を一言で言えば、
「柔道の育成環境を、もっと良くしていこう」
ということなのですが、実はこれ、石川県だけで、もっと言うと私たち数人だけで勝手に考えて始めた話ではありません。
大きな流れがあります。
スポーツ基本計画
まず国の話から。
スポーツ庁には「スポーツ基本計画」というものがあります。
スポーツ基本法に基づいて、国として今後どのようにスポーツを推進していくのかを示す計画です。
現在は第3期スポーツ基本計画の期間で、2022年度から2026年度までの5年間を対象としています。
その中では、
・スポーツを「つくる/はぐくむ」
・スポーツを「ともに」行い、人と人が「つながる」
・スポーツに「誰もがアクセス」できる
といった方向性が示されています。
つまり、
「強い選手を育てましょう」
だけではなく、誰もがスポーツに関わることができて、スポーツを通じて人が成長していく環境をどう作るか。というところまで、国のスポーツ政策として考えられているわけです。
もちろん、これは柔道だけの話ではありません。
そこから柔道へ
では、柔道ではどうするのか。
全日本柔道連盟は2023年に「長期育成指針」を策定しました。これが、石川モデルを考える上でかなり重要なものになります。全柔連自身も、この長期育成指針を「柔道の戦略的グランドデザイン」と位置づけています。
背景には、もちろん柔道人口の減少があります。そして、その原因を考えていく中で、
・指導者不足、指導者養成不足
・柔道を取り巻く環境の不備
・勝敗に偏った評価
などが課題として挙げられています。
だからこそ、
「どうやったらもっと多くの人が柔道を続けられるのか」
「どうやったら子どもたちが、それぞれの成長に合わせて柔道を続けられるのか」
「どうやったら柔道を通じて、長い人生の中で成長していけるのか」
というところまで含めて、柔道の育成を考え直そうというものです。
ただ、勝ち負けですべてを評価してしまうと、どうしても短期的な結果に目が向いてしまいます。
長期育成指針では、発育発達の途中にある子どもたちに短期間での成果を求めるのではなく、生涯にわたる身体リテラシーを高めていくことの重要性も示されています。
じゃあ石川モデルは何なのか
ここまで来て、ようやく石川モデルです。
国がスポーツの大きな方向性を示している。
↓
全日本柔道連盟が、それを柔道という競技に落とし込んで「長期育成指針」を作った。
↓
それを現場でどうやって実現するの?というのが石川モデルです。
なので、石川モデルそのものが新しい考え方を作っているわけではありません。
すでにある方向性を、石川県の実情に合わせて、実際の現場で動かしてみる。これが石川モデルです。
伝統的パスウェイから革新的パスウェイへ
長期育成指針の中には「アスリートパスウェイ」という考え方があります。
簡単に言えば、
「柔道を始めてから、その先にどう成長していくのか」
という道筋です。
これまでの柔道は、
たまたま近所に柔道場があった。
たまたま柔道を始めた。
たまたま良い指導者に出会った。
たまたま自分に合った環境だった。
その中で才能が開花した。
という「偶然」にかなり頼っていた部分があります。
これを長期育成指針では「伝統的パスウェイ」としています。
それに対して、科学的な手法を取り入れながら、組織的・計画的に育成していくのが「革新的パスウェイ」です。
これは、「今までの指導者が悪い」という話ではありません。
むしろ、これまで現場の先生方が一生懸命やってきたからこそ、今の柔道があります。
ただ、「たまたま良い環境に出会えた子だけが成長できる」という状態からは、少しずつ変えていった方がいい。
石川モデルは、そこに挑戦しています。
柔道を始める人が増える。
柔道を続ける人が増える。
それぞれの目的で柔道を楽しめる。
そして、柔道を通じて人が成長していく。
そのために、今ある環境を少しずつ良くしていく。
ていう大きな流れでした。会議でここまでさかのぼりようやく着地できたので、石川モデル通信では順番が前後しても丁寧に書いていきたいです。
#5に続く。
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